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サーバーの耐用年数はどのくらい? 安全に管理するポイントも紹介

日々蓄積する膨大なデータを管理するためには、サーバーの利用が欠かせません。これからサーバーを導入される場合には、耐用年数や利用時の注意点などは押さえておきたいところです。

しかし「サーバーの耐用年数が分からない」「安全に利用するためにはどうすればよいのか」など、お悩みのご担当者さまもいるのではないでしょうか。

この記事では、サーバーの耐用年数や、安全に利用する際のポイントを解説します。


目次[非表示]

  1. 1.サーバーの耐用年数
  2. 2.サーバーの寿命
  3. 3.サーバーを安全に管理するためのポイント
    1. 3.1.①定期的なバックアップ
    2. 3.2.②セキュリティ対策
    3. 3.3.③データセンターの利用
  4. 4.まとめ


サーバーの耐用年数

2023年3月時点、税制上のサーバーの耐用年数は5年間です。サーバーの耐用年数は、減価償却資産の償却費を設備ごとに計上する場合に認められます。

サーバーを含むLAN設備の耐用年数について、国税庁から通達されていた以下の“2ー7ー6の2”は、2002年2月15日付の『法人税基本通達等の一部改正について(法令解釈通達)』で廃止されました。


法人が、いわゆるLAN設備について、同時に一括して取得及び更新が行われるものとして、これを構成する個々の減価償却資産の全体を一の減価償却資産として6年の耐用年数により償却費の計算を行っている場合には、これを認める。

引用元:国税庁『2 経過的取扱い


なお、上記の通達において、LAN設備を構成する周辺機器は、一括して償却費を計上することが認められなくなりました。その背景を、国税庁は『LAN設備の耐用年数の取扱いに関する質疑応答』で以下のように示しています。


平成13年度の税制改正により、電子計算機の耐用年数について、改正前は6年であったものが、パーソナルコンピュータ(サーバー用のものを除く。)については4年、その他のものについては5年に短縮されたため、LAN設備全体を一つの耐用年数とすることについては、個々の法人の事情に応じてLAN設備の構成は区々であり、また、その主要な構成要素である電子計算機の耐用年数も2種類となったことから、一律に何年といった耐用年数を加重平均して算定すること自体が困難となったこと。

引用元:国税庁『LAN設備の耐用年数の取扱いに関する質疑応答


出典:国税庁『LAN設備の耐用年数の取扱いに関する質疑応答』『法人税基本通達等の一部改正について(法令解釈通達)』『2 経過的取扱い



サーバーの寿命

サーバーの寿命は、一般的に3~5年程度とされています。

一方で、サーバーの種類や使用する環境によって異なるため、寿命に明確な定義があるわけではありません。たとえば、高負荷な環境で使用されるサーバーは、寿命が短くなる傾向があります。また、機器に使用しているハードディスクの種類や動作環境によっても寿命が左右されます。

サーバーをできるだけ長く使用するためには、定期的なメンテナンスやアップグレードを行うことが重要です。しかし、使用から5年が経過すると、故障するリスクは高まります。そのため、故障のダウンタイムで生じるリスクを防ぐためには、定期的なバックアップと機器の買い替えを検討することが大切です。


サーバーを安全に管理するためのポイント

サーバーを安全に管理するためには、3つのポイントを押さえることが重要です。


①定期的なバックアップ

サーバーに保存しているデータは、サーバー管理担当者が責任を持ってバックアップを行う必要があります。

サーバーをバックアップする際は、OSに搭載されたバックアップユーティリティまたは専用のバックアップソフトなどを使用します。

OSやバックアップソフトに搭載されたスケジューリング機能を使って、ほかの従業員が操作しない深夜や朝方に行うことが望ましいです。

また、サーバー管理担当者から、各データに保存している情報のバックアップを従業員に指示することも大切です。その際、バックアップソフトや保存先、頻度などの具体的なアドバイスが必要です。

そのほか、予備のサーバーにサーバーのデータをリアルタイムに複製する“レプリケーション”を使用することも一つの方法です。レプリケーションにより、障害が発生した際でも、ダウンタイムを発生させずに継続してシステムを運用できます。

レプリケーションの詳細は、こちらの記事で解説しています。併せてご一読ください。


  サーバーのレプリケーションとは? バックアップとの違いも解説 サーバー障害は企業に大きな損失をもたらす可能性があるため、リスク管理が欠かせません。被害を最小限に留めるための事前対策の一つとして、レプリケーションやバックアップが挙げられます。この記事では、レプリケーションとバックアップの概要をはじめ、両者の違いやレプリケーションを行う際の注意点について解説します。 MCデジタル・リアルティ株式会社


②セキュリティ対策

サーバーを社内に設置する場合は、セキュリティ対策が重要です。

基本的なセキュリティ対策であるユーザーIDやパスワードの管理、データの持ち出し制限などは必須です。

サーバーの設置は、関係者以外の従業員が簡単に近づけない場所を選びます。直接操作されて情報が盗まれることを防ぐため、扉に鍵をかけたり防犯カメラを設置したりといった対策を行います。

サーバー室を設置する場合は、以下の点に注意が必要です。


▼セキュリティ対策の一例

  • セキュリティ対策を強化するために防犯カメラや生体認証などを導入する
  • 入退室時間の記録や鍵の管理などのルールを明確に決める
  • 社外の人が出入りする場合のルールも設ける
  • サーバーの使用後は、必ずログアウトする


③データセンターの利用

データセンターでサーバーを管理すると、さらに高いセキュリティ対策が期待できます。データセンターとは、サーバーの設置に必要な設備が整えられている建物のことです。

ほとんどのデータセンターは、耐震構造を用いており、停電や火災などの自然災害にも対策は万全です。建物内は365日24時間体制で稼働しており、強固なセキュリティ対策が施されています。

サーバーを社内で管理するよりも、機器の安全な管理やセキュリティ対策が期待できるため、データセンターを利用するのがおすすめです。



まとめ

この記事では、サーバーの耐用年数について、以下の内容を解説しました。


  • サーバーの耐用年数
  • サーバーの寿命
  • サーバーを安全に利用するためのポイント


サーバーの耐用年数は、減価償却資産を設備ごとに償却費を計上する場合に認められています。上記の場合、サーバーの耐用年数は5年です。

なお、実際の寿命は種類や動作環境によって異なるため、明確な定義があるわけではありません。

サーバーを安全に利用するには、サーバー管理担当者による定期的なバックアップやセキュリティ対策、そしてデータセンターの利用などがおすすめです。

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