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これからの時代を支えるクリーンエネルギーとは? 発電方法やメリット・デメリットを解説


地球温暖化や大気汚染などの環境問題が深刻な昨今では、世界各国で環境保全に向けた取り組みが進められています。なかでも、環境問題を引き起こす一因である温室効果ガスを削減できるとして、日本でも利用が検討されているのがクリーンエネルギーです。

本記事では、クリーンエネルギーの概要とともに、発電方法の種類やメリット・デメリットを解説していきます。


目次[非表示]

  1. 1.1.クリーンエネルギーとは
  2. 2.2.クリーンエネルギーによる発電の種類
  3. 3.3.クリーンエネルギーのメリット
    1. 3.1.①CO2の排出を抑えられる
    2. 3.2.②非常時や災害時にエネルギーを確保できる
    3. 3.3.③エネルギー自給率の底上げにつながる
  4. 4.4.クリーンエネルギーのデメリット
    1. 4.1.①発電コストが割高である
    2. 4.2.②供給が安定しない場合がある
  5. 5.まとめ


1.クリーンエネルギーとは

クリーンエネルギーとは、電気や熱に変換する際に、CO2をはじめとする温室効果ガスや有害物質を排出しない、あるいは排出が少ないエネルギーのことです。基本的には、自然由来のエネルギー、または時間が経てば回復する資源から生まれるエネルギーが該当します。

代表的なものとして挙げられるのが、太陽光発電や水力発電、風力発電などです。その性質から、“再生可能エネルギー”や“自然エネルギー”とも呼称されます。

日本でも少しずつ導入が進められており、2020年時点での全発電電力量に占めるクリーンエネルギーの割合は、19.8%となっています。

出典:経済産業省自然エネルギー庁『エネルギーの今を知る10の質問



2.クリーンエネルギーによる発電の種類

クリーンエネルギーを用いた発電には、さまざまな種類があります。以下に、主要な発電方法の特徴を表形式で整理しました。

▼クリーンエネルギーの発電方法の種類と特徴

発電方法

特徴

メリット

デメリット

太陽光発電

ソーラーパネルを利用して太陽光を電気に変換する

  • 住宅の屋根や空き地などにパネルを設置できる
  • 天候さえ良ければエネルギー源の確保に困らない

天候やその地域の日照時間、太陽光の強さなどに発電量が大きく左右されるため、安定供給が難しい

水力発電

川やダムの水流でタービンを回して発電する

  • 山や川の多い日本の地形に適している
  • 建設後は数十年にわたって安定して電力を供給できる
  • 建設時の初期コストが高い
  • 自然環境に対する負荷がかかる

風力発電

風の力で大型の風車を回転させ、その動力で発電する

  • 発電効率に優れる
  • 風が吹けば昼夜関係なく発電が可能
  • 音が発生するうえに風がないと発電できないため、設置場所が限られる
  • メンテナンスコストが高い

地熱発電

火山活動によって生じる地下の熱を用いて発電する

  • 気候に左右されない安定した電力供給が可能
  • 火山の多い日本に適している
  • 発電所に適した場所の選定が難しい
  • 発電所の建設コストが高い

バイオマス発電

木材や生ごみ、家畜の排泄物といった動植物由来の資源を燃料として発電に利用する

発電と同時に廃棄物の削減・再利用も叶う

バイオマスの生産や加工、輸送などにコストがかかる


このように、各発電方法はメリットとデメリットがはっきりしています。クリーンエネルギーを安定して利用していくには、1つの方法に依存せず、複数の発電方法を併用していくことが重要です。


3.クリーンエネルギーのメリット

クリーンエネルギーを利用すると、以下の3つのメリットを得られます。


①CO2の排出を抑えられる

クリーンエネルギーを利用した発電は、CO2の排出を抑えられます。

化石燃料を利用した火力発電では、CO2を含む温室効果ガスを大量に排出するのを避けられません。しかし、先に紹介した太陽光発電や風力発電などのクリーンエネルギーを利用した発電が主流になれば、CO2の排出を大幅に削減できます。


②非常時や災害時にエネルギーを確保できる

非常時や災害時にエネルギー源として確保できる可能性があるのも、クリーンエネルギーのメリットの1つです。

停電が発生したり、何らかの要因で火力発電所の稼働が停止したりすると、広範囲で電力供給が止まってしまいます。そんなとき、家庭用ソーラーパネルのようなクリーンエネルギーによる発電設備があれば、必要な電力を自家発電できます。

また、お住まいの地域がクリーンエネルギーを用いた発電施設を有していれば、火力発電所の稼働状況に関わらず電力供給の継続が可能です。日本は自然災害の多い国ですから、非常時にも電力を確保しやすいというのは優れた点です。


③エネルギー自給率の底上げにつながる

クリーンエネルギーの普及は、日本のエネルギー自給率の底上げにもつながります。

日本は火力発電が主流ですが、その燃料となる化石資源を自国で賄えないため、輸入に頼らざるを得ない状況が続いています。そのためエネルギー自給率は低く、供給が安定するかどうかも世界各国の情勢次第です。

しかし、太陽や風といったクリーンエネルギーなら、当然ですが輸入に頼る必要はありません。くわえて、日本は水資源も豊富で地熱発電のポテンシャルも高いため、それらを有効活用すれば、エネルギー自給率の底上げが叶います。



4.クリーンエネルギーのデメリット

期待できる側面の多いクリーンエネルギーですが、無視できない2つのデメリットも存在しています。


①発電コストが割高である

クリーンエネルギーを利用した発電は、コストが割高になる傾向があります。

火力発電や原子力発電と比較すると、クリーンエネルギーを利用した発電は効率が悪く、かかるコストも割高です。政府による補助金制度といった後押しや市場競争によって、一部の発電方法は徐々に省コスト化が進んでいますが、それでも導入のハードルは依然として低くないのが現状です。


②供給が安定しない場合がある

自然環境を利用する性質上、供給が安定しない場合があるのもデメリットの1つです。

太陽光にしても風力にしても、特定の条件が揃わないと発電できない方法が多いため、火力発電のように大規模な電力を安定して供給することはまだできません。ただ、そうした課題を解消するために、発電した電気を貯めていつでも使えるようにする蓄電池や、遠隔地の設備から適宜送電する仕組みが考案されています。

今はまだ安定供給にはほど遠い状況ですが、上記の対策がより強化されれば、将来的にはクリーンエネルギーによる発電が火力発電の代わりとなるかもしれません。



まとめ

この記事では、クリーンエネルギーについて以下を解説しました。

  • クリーンエネルギーの概要
  • クリーンエネルギーによる発電の種類
  • クリーンエネルギーのメリット
  • クリーンエネルギーのデメリット

これからの時代を生きていくうえで、環境問題への対応や、災害・有事への備えは必要不可欠です。クリーンエネルギーはそのどちらにも有効であるため、発電設備の導入や関連事業の推進を検討してみてください。

クリーンエネルギーについてより詳しく知りたいとお考えの方は、ぜひMCデジタル・リアリティまでお問い合わせください。

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