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ハイブリッドクラウドの導入事例や活用方法を紹介


サーバーをオンプレミスからクラウドサービスへ移行する企業が増えているなか、ハイブリッドクラウドが注目を集めています。

リスクの分散やコスト削減にもなる新しいサーバーの仕組みですが、「実際にはどのように運用したらよいのかわからない」「導入して成功した企業はいるの?」と疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

本記事では、ハイブリッドクラウドの仕組みや活用方法、導入事例などを紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.ハイブリッドクラウドの仕組み
  2. 2.ハイブリッドクラウドの活用方法
    1. 2.1.①BCP対策
    2. 2.2.②リスク分散
    3. 2.3.③コストの削減
  3. 3.ハイブリッドクラウドの運用事例 
    1. 3.1.①パブリッククラウド×プライベートクラウド
    2. 3.2.②パブリッククラウド×オンプレミス
    3. 3.3.③オンプレミス+プライベートクラウド
    4. 3.4.④クラウド×ハウジング(コロケーション)
  4. 4.ハイブリッドクラウドの導入事例 
  5. 5.まとめ


ハイブリッドクラウドの仕組み

ハイブリッドクラウドとは、パブリッククラウド・プライベートクラウド・オンプレミス(物理サーバー)などを組み合わせて運用する形態のことです。異なるサーバーを組み合わせて運用するため、メリットを活かしながら、デメリットを補完することが可能です。

ハイブリッドクラウドで利用するサーバーには、以下の種類があります。


▼クラウドサービスやサーバーの種類


特徴

メリット

デメリット

パブリッククラウド

複数の企業で共有するクラウドサービス

  • コストが低い
  • 拡張できる
  • 拡張できる

プライベートクラウド

自社専用のクラウドサービス

  • セキュリティ性が高い
  • ソフトウェアやシステムのカスタマイズが容易
  • コストが高い

オンプレミス

(物理サーバー)

自社に置いて管理する物理サーバー

  • セキュリティ性が高い
  • コストが高い
  • 管理・運用の手間が発生する

ハウジング

複数の事業者のサーバーをデータセンター内に置いて管理するサービス

  • セキュリティ性が高い
  • ソフトウェアやシステムのカスタマイズが容易
  • 管理・運用が手間になる


ハイブリッドクラウドのメリット・デメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。

ハイブリッドクラウドとは? 組み合わせの例と導入に向いている企業

【IT環境の最適化】ハイブリッドクラウドのメリット・デメリット


ハイブリッドクラウドの活用方法

ハイブリッドクラウドを活用すれば、さまざまな恩恵を得ることができます。ここからは、ハイブリッドクラウドの活用方法を紹介します。


①BCP対策

1つ目の活用方法は、BCP対策(Business Continuity Plan:事業継続計画)の推進です。

BCP対策は、大規模な災害が起こったとしても、事業を中断させない、あるいは中断したとしても早期復旧させるための手段を決めておく計画のことです。

ハイブリッドクラウドを活用すれば、自社のサーバーがある場所から物理的に離れた場所にデータをバックアップできます。災害大国である日本でも、地震や津波などの自然災害によって通常業務に支障をきたすリスクを低く抑えられます。

また、オンプレミスとクラウドを併用すれば、リスクが分散されるため、サイバー攻撃を防ぐためのセキュリティ対策として自社のデータを守ることも可能です。


②リスク分散

ハイブリッドクラウドの活用方法として、リスク分散も挙げられます。ここでいうリスクとは、サーバーの停止を指します。

1つのオンプレミスのみで運用を行うと、アクセス過多によってサーバーが停止するリスクが高まります。このような事態を防ぐには、パブリッククラウドも利用して、アクセス先を分散させることが効果的です。


③コストの削減

ハイブリッドクラウドであれば、特徴の異なるいくつかのクラウドサービスやサーバーを組み合わせられるため、低コストな運用も叶えられます。なぜなら、必要な場所に必要なリソースを割り当てることができ、無駄なコストの削減が実現するからです。

具体的には、導入や維持に費用がかかるオンプレミスやプライベートクラウドを、パブリッククラウドと併用する例が挙げられます。


ハイブリッドクラウドの運用事例 

ここからは、ハイブリッドクラウドの具体的な運用事例を紹介します。


①パブリッククラウド×プライベートクラウド

パブリッククラウドとプライベートクラウドの組み合わせは、顧客の個人情報を守る必要があり、なおかつサーバーにアクセスが集中しやすいケースで活用できます。

たとえばECサイトであれば、顧客の個人情報はプライベートクラウドで管理し、アクセスが集中するWebサーバーはパブリッククラウドを利用するといった具合です。

重要な情報だけは、コストがかかってもセキュリティが万全なプライベートクラウドで管理して、そのほかは低コストでセキュリティ性もあるパブリッククラウドを利用することで、コストの削減にもつながります。


②パブリッククラウド×オンプレミス

パブリッククラウドとオンプレミスの組み合わせは、すでにオンプレミスでサーバーを運用しており、リソースを増やしたい企業におすすめです。

たとえば、自社のWebサイトや顧客の個人情報をオンプレミスで管理している状態で、サーバーダウンのリスク回避や、リソースの増減が必要になったとします。

そのようなときは、顧客の個人情報はセキュリティの高いオンプレミスでそのまま管理し、サーバーはパブリッククラウドに移行すれば、アクセスの負担に応じたリソースの増減が実現します。


③オンプレミス+プライベートクラウド

オンプレミスとプライベートクラウドの組み合わせは、どちらもセキュリティ性が高く、BCP対策にうってつけです。

両者でデータのバックアップを行えば、大規模な災害が起こったとしても大切なデータを失うことなく、素早い復旧が可能になります。


④クラウド×ハウジング(コロケーション)

クラウドとハウジングを使い分けることで、セキュリティ面の強化やコストの抑制、オフィス内のスペース確保などに役立ちます。

また、オンプレミスは構築までに1ヶ月程度を要するのが一般的ですが、クラウドであれば構築にかかる期間の短縮も可能です。

ハイブリッドクラウドの組み合わせについては、以下の記事でも詳しく解説しています。 

ハイブリッドクラウドとは? 組み合わせの例と導入に向いている企業


ハイブリッドクラウドの導入事例 

実際にハイブリッドクラウドの導入に成功している企業として、輸送用機器メーカーのY社とヘルスケアメーカーのR社が挙げられます。

Y社はオンプレミスでデータを管理していましたが、大手グローバル企業ということもあり、セキュリティ強化とDX化に向けてパブリッククラウドを併用し、事業の効率化に成功しています。

またR社もオンプレミスで運用していましたが、ストレージ容量がひっ迫する事態が続いており、パブリッククラウドを導入することにしました。エンドユーザーの使用量が増加しても柔軟に対応できるうえ、バックアップの手間もなくなり、顧客満足度の向上と作業コストの削減につながったとのことです。



まとめ

この記事では、ハイブリッドクラウドについて以下の内容を解説しました。

  • ハイブリッドクラウドの仕組み
  • ハイブリッドクラウドの活用方法
  • ハイブリッドクラウドの運用事例
  • ハイブリッドクラウドの導入事例


ハイブリッドクラウドを活用すれば、顧客の個人情報のセキュリティ強化や、ストレージ容量の確保、コスト削減につながります。

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